3設定プロセス概要

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Sales Cloudで設定済のタスク

このトピックに示す設定タスクは、Oracle Sales Cloudのサインアップ時に指定した情報に従ってOracleによって実行されます。 このトピックに記載されたナビゲーションを使用して、各タスクの値を確認または編集できます。

注意

Oracle Sales CloudをOracle Global Human Resources CloudやOracle Enterprise Resource Planning (ERP) Cloudなどの別のクラウド・サービスとともに購入した場合は、その環境の開始点は異なるものになります。

次の表に、実行されるタスクを実装順に示します。 各設定タスクを確認して必要な変更を行うには、「設定と保守」作業領域でタスク名を検索し、「タスクに進む」ボタンをクリックします。

Oracleによって入力される内容 説明 設定タスク名

会社名

指定した会社名がOracleによって入力されます。 「企業の編集」ページにある他のほとんどのフィールドは人材管理(HCM)用であり、Oracle Sales Cloudとは関係ありません。 ただし「ユーザーおよびロール・プロビジョニング情報」は例外で、ユーザーを作成するためのオプションの変更に使用できます。 これらのオプションについては別のトピックで説明し、ここでは扱いません。

企業HCM情報の管理

会社住所

指定した住所。 ベスト・プラクティスとして、税情報と同じ法的会社住所を使用することを推奨します。 住所の確認および編集を行うには、まず国で住所を検索する必要があります。 変更を行う場合は、必ず「保存して閉じる」をクリックして変更を保存します。

法的住所の管理

国別仕様データ・グループ(アプリケーション用に内部でのみ使用)

国別仕様データ・グループは、雇用主を作成する際に必要となります。 国別仕様データ・グループは給与および関連データの分割に使用されるため、そのような統合を使用しない場合は重要ではありません。 企業が運営される国ごとに、少なくとも1つの国別仕様データ・グループが必要です。 Sales Cloudのみの実装では、必要なデータ・グループは1つだけです。 Oracleにより、企業名に接尾辞LDGを付加した国別仕様データ・グループ名が入力されます。

国別仕様データ・グループの管理

法的エンティティ(アプリケーション用に内部でのみ使用)

従業員であるユーザーを作成する際は、この設定タスクで作成された法的エンティティを指定する必要があります。 「ユーザーの作成」UIでは、法的エンティティは雇用主と呼ばれます。

ビジネスで必要な場合は、複数の法的エンティティを設定できます。ただし、Sales Cloudのみの実装では企業雇用主が1つだけ作成され、すべての従業員をそれに割り当てることができます。 Oracleにより、企業名に接尾辞LEを付加した法的エンティティ名が入力されます。 他のすべてのエントリはそのままにしておく必要があります。

法的エンティティの管理

国別仕様データ・グループと法的エンティティ間の関連付け(内部でのみ使用)

このタスクでは、Oracleにより、「国別仕様データ・グループの管理」タスクで定義された国別仕様データ・グループが「法的エンティティHCM情報の管理」に関連付けられます。

企業HCM情報の管理

ビジネス・ユニット(内部でのみ使用)

Oracleにより、従業員ユーザーを作成するためのビジネス・ユニットが1つ作成されます。 ビジネス・ユニット名は、企業名に接尾辞BUを付加して作成されます。 Sales Cloudのすべてのトランザクションが1つのビジネス・ユニット内で発生するので、すべての従業員を同じ企業ビジネス・ユニットに割り当てることができます。

ビジネス・ユニットの管理

ビジネス・ユニットをデフォルトとして設定します。 (内部でのみ使用)

Oracleにより、前の手順で作成されたビジネス・ユニットにプロファイル・オプションHZ_DEFAULT_BU_CRMが設定されます。

共通CRMビジネス・ユニット・プロファイル・オプションの管理

さらに、Oracleによってユーザーが1つ作成されます。 これが、ようこそメールで受信した初期ユーザーです。 初期ユーザーは次のエンタープライズ・ロールをプロビジョニングされています。

  • アプリケーション実装コンサルタント

  • ITセキュリティ・マネージャ

  • アプリケーション診断管理者

初期ユーザーは、他のユーザーの作成、セキュリティ設定の変更に加えて、全部ではありませんが多くの実装タスクを実行できます。 このユーザーは、設定に必要なすべてのエンタープライズ・ロールとともにプロビジョニングされるわけではありませんが、これらのロールを自身または他のユーザーに割り当てることができます。 たとえば、初期ユーザーには、スケジュール済プロセスの実行および監視のための権限がありません。

設定タスク概要

このガイドで説明する設定と、その実行に使用する設定タスクの概要を以下に示します。

実行するタスク 場所と詳細

設定を支援する追加ユーザーを作成します。 これらのユーザーは営業組織に属していません。 これに該当するのは、実装を行うシステム・インテグレータなどです。

「設定と保守」作業領域:

  • ジョブの管理

  • HCMロール・プロビジョニング・ルールの管理

ユーザーは「ユーザーの管理」作業領域で作成します。

営業組織に属しているユーザーの作成準備を行います。 これには、ユーザーのタイトル(リソース・ロールと呼ばれる)、組織に加えて、ユーザーがジョブを実行するために必要な権限をプロビジョニングするルールを作成することが含まれます。

「設定と保守」作業領域:

  • リソース・ロールの管理

  • 内部リソース組織の管理

  • リソース組織階層の管理

  • HCMロール・プロビジョニング・ルールの管理

  • 企業HCM情報の管理

設定をテストするテスト営業ユーザーをいくつかUIで作成します。 作成したすべてのプロビジョニング・ルールが目的どおりに動作することを確認する必要があります。 ユーザーをインポートする際に問題が生じることがなくなります。

営業管理者ユーザーを少なくとも1つ作成する必要があります。営業管理者ユーザーは、テリトリ、販売方法、その他の営業関連の基準の設定および保守を行います。

「設定と保守」作業領域:

  • 内部リソース組織の管理

ユーザーは「ユーザーの管理」作業領域で作成します。

Oracle提供のテンプレートを使用して、残りの営業組織階層をインポートします。

「設定と保守」作業領域:

  • 企業HCM情報の管理

  • ファイル・インポート・マッピングの管理

  • ファイル・インポート・アクティビティの管理

ここではアプリケーションの企業通貨がUSドルに設定されています。 別の通貨を使用する場合は、システム・プロファイルを設定して通貨を指定します。

「設定と保守」作業領域:

  • 通貨プロファイル・オプションの管理

  • 通貨の管理

会計カレンダを作成して、販売予測およびレポートで必要となる期間を設定します。

「設定と保守」作業領域:

  • 会計カレンダの管理

  • カレンダ・プロファイル・オプションの管理

ビジネスを行う国の地理参照データをインポートし、営業テリトリおよび販売予測に使用される住所要素の検証を設定します。 地理的なリージョンに基づいて住所の検証と営業テリトリおよび販売予測の設定を行う必要がある場合は、この手順が必要となります。

「設定と保守」作業領域:

  • 地理の管理

販売する商品およびサービスをリストした販売カタログを作成します。 カタログ階層の最上位をUIで手動で作成し、残りはインポートします。

「設定と保守」作業領域:

  • 製品グループの管理

  • 製品グループ使用目的の管理

  • ファイル・インポート・マッピングの管理

  • ファイル・インポート・アクティビティの管理

営業テリトリ階層の作成準備のために、営業テリトリ管理機能を構成します。

「設定と保守」作業領域:

  • テリトリ地理の管理

  • テリトリ階層の管理

「テリトリおよび目標」作業領域:

  • ディメンションおよびメトリック使用可能

Oracle Sales Cloudで、グローバル検索(各ページの上部)および領域検索という2種類の検索を有効化して構成します。

「スケジュール済プロセス」作業領域:

  • CRMオブジェクトのデータベース検索索引の同期化プロセスが5分ごとに実行されるように設定します。

「設定と保守」作業領域:

  • 「グローバル検索構成の定義」タスク・グループのタスクを完了します。

アカウントおよび担当者データのソース・システムを登録し、ダウンロードおよび変更が可能なテンプレートを使用してファイルからアカウントと担当者をインポートします。

「設定と保守」作業領域:

  • 取引先コミュニティ・ソース・システムの管理

  • ファイル・インポート・マッピングの管理

  • ファイル・インポート・アクティビティの管理

営業テリトリ階層を設定します。

「テリトリおよび目標」作業領域:

  • テリトリ提案の管理

次の商談プロファイル・オプションを設定します。

  • 「保存時の割当発行の使用可能」を「はい」に設定して、商談割当を自動に設定します。 (商談割当はデフォルトで自動です)

  • 「商談リソースのディール保護期間」を0に設定して、ディール保護期間を無効化します。

「設定と保守」作業領域:

  • 商談プロファイル・オプションの管理

「販売アカウント割当の要求」および「Revenue Territory Based Assignment」というアカウントおよび商談の割当プロセスを実行します。

プロセスをスケジュールするには、「ナビゲータ」の「ツール」の見出しの下にある「スケジュール済プロセス」を選択します。

(オプション)販売方法および営業ステージならびに商談のクローズ動作を構成します。

「設定と保守」作業領域:

  • 商談プロファイル・オプションの管理

  • 販売方法および営業ステージの管理

予測オプションおよび条件を設定します。

「設定と保守」作業領域:

  • 予測オプションの選択

  • 販売予測スケジュール可能プロセスの管理

(オプション) Oracle Social Networkを設定します。

「設定と保守」作業領域:

  • Oracle Social Networkオブジェクトの管理

(オプション) Microsoft Outlookとの統合を有効化します。

「パーソナライズ」メニューから「プリファレンスの設定」を選択します。

(オプション)モバイル・デバイスでOracle Sales Cloud Mobileを設定します。

インストールするには、モバイル・デバイスにアプリケーションをダウンロードし、正しいURLを入力します。

必要に応じてアプリケーションをカスタマイズします。 コンシューマへの販売を行う場合は、簡易ユーザー・インタフェースでいくつかの追加フィールドを公開する必要があります。

値リスト、レイアウトおよび各種ユーザー・インタフェースのカスタマイズには様々な方法があります。

docs.oracle.comで入手可能なOracle Sales Cloudカスタマイズ・スタート・ガイドと、このガイドの「Sales Cloud Mobileの設定」の章のカスタマイズに関するトピックを参照してください。